SSブログ

駅弁-汽車の中でぱくぱく [そのほかあれこれ]

駅弁-汽車の中でぱくぱく
1997年5月

[駅弁・ほか弁・コンビニ弁]
弁当は何でも好きだがどちらかといえば冷たいほうが弁当らしい。駅弁と比べてほかべんの方が安くてボリュームもある様なイメージが有る。けど冷めた時の味は駅弁がいい。

コンビニ弁当も嫌いでは無いがこちらは冷めると言うより冷やしているようで、フルーツや漬物の入ったのをレンジで温める気もしない。やっぱり駅弁の方がいいと思う。

それに駅弁には旅の雰囲気が有る。夜ホテルに持って帰るなら、ほかべんもデパべんもコンビニの弁当もいい。けど列車の中では駅弁でないとなんか寂しい。 (家で作った弁当はまた別)

[幕の内]
駅弁の幕の内を最初に売り出したのは、姫路駅のまねき食品と言うのが定説になっている。いま姫路の幕の内で一押しといえば「播磨の春夏秋冬」あたりか。一時テレビの駅弁番組などで個性がないとか言われていたこともあるが、なかなかこだわりをもった幕の内弁当は多い。少なくとも地元の名物らしき物が一つくらいは入っているもんである。この地元の名物がポイントで、新幹線の車内の幕の内や、近所の人がお昼に食べるのを狙ったものだと、本当に個性の無いものになってしまうことが有る。ということで、どうせ買うなら地元の業者が作って、駅の構内で売っているものということになる。


ちょっとした名物でまず思い出すのが、水戸駅の「水戸黄門弁当」。といっても別に、風車とか由美かおるのセクシー写真がおまけについてたりする訳ではない。醤油入れのような容器の中に梅酒が入っているだけである。こんなもの無くても弁当としては変わらない様な気もするが、梅酒が入っていることで、なるほど水戸黄門と思えるのである。(ほんまか?)入って無くてもいいけど、やっぱり嬉しい物には、他に、仙台のささかまぼこ、静岡のわさび漬け、広島の広島菜、福岡の辛子明太子などがある。そういう中で金沢の「百万石弁当」に入っているじぶ煮はこれがあるから買おうと思えるもので、なんでじぶ煮弁当が無いんかなと思えるくらい、郷土色豊かでごはんにぴったりのおかずである。

どこの幕の内にも入っているいわゆる三種の神器、玉子焼き、かまぼこ、焼き魚(フライも可)。最近はこの辺も崩れているようだがまだまだ根強いものが有る。神戸の淡路屋はこの三種の神器を突き詰めた「割烹三昧」と言う弁当を出していた。個人的に、その他幕の内弁当に入っていて欲しいのは、固い梅干、牛肉の甘辛、エビフライというところ。冷めてふにゃっとなった小さめのエビフライにソースではなく醤油をかけてご飯のおかずにするとこりゃうまい。反対にいやなのはフルーツ、ご飯のおかずにはどうしてもならない。フルーツが入っていると、残すのはもったいないけど邪魔なので、まずそれを片づけてからちゃんと食べだすようにしている。

特に大きな駅でも無くて、特に珍しいものが入っている訳でも無い幕の内が有るだけ。そんな弁当も実は要チェックかもしれない。駅弁業もなかなか好調とはいえない状況で残っているのは、やっぱりなにかある様な気がする。

[肉類]
「肉」とだけいえば牛肉、と言うのは全国どこでもそうだと思っていて、焼き肉定食や、にく**を頼むと豚肉や羊肉が出てきたので激怒した関西人は少なくないと思います。神戸の「肉めし」はもちろん牛肉。冷めても美味しいご飯と肉はなかなか。神戸には「しゃぶしゃぶ弁当・松風」もあります。めしより少し高いのと、僕が肉は焼き肉、それもよー焼いたやつ派で、すき焼き、しゃぶしゃぶのた類は好きではないため、なかなか食べる機会はありませんでした。ところがある日、ちょっと奮発して食べてみると、ぽんずの香りに肉がよく合う。さっぱりしてるけどこくもある、というのでしゃぶしゃぶ初体験は極めて良好でした。

他に牛肉では山形の「牛肉と山菜弁当」、松阪の「牛肉弁当」、宇和島の「斗牛弁当」、八王子「牛すし」などを食べましたが、山形の「牛肉と山菜弁当」が一番印象に残っています。
関東のほうに行くとカレーや肉じゃがに豚肉が使われていて、げっ、とか思ってしまいますが、木更津の「バーベキュー弁当」は豚肉の美味しさをよく引き出していると思いました。できれば、「豚・バーベキュー弁当」としてほしい気もしますがまあしょうがないです。他に千葉の「トンカツ弁当」は、駅弁らしく冷たくて美味しいトンカツが良。西鹿児島の「とんこつ弁当」もはずせません。

とりは牛豚に比べ基本的に淡白な感じがするので味付けが余計効いてくるような気がします、一押しは折尾の「かしわめし」。卵の黄、とりの茶、海苔の黒の三色をまず一口ずつ楽しみ、その後ぐちゃぐちゃに混ぜて楽しむ味のハーモニーは最高です。なんせとりの味付けがむっちゃええ。北九州地方には各地にかしわめしが有り、それぞれ美味しいですが、二番目は鳥栖の「かしわめし」を押しときます。他に高崎の「舞茸弁当」は舞茸ととりの組み合わせに味付けもいいです。またこりゃうまい、と言う訳でもないのになぜか食べたくなったのが東京の「チキン弁当」ケチャップのご飯にから揚げがちょっとだけ店の味がして、なにか懐かしいような感じです。

その他の肉では秋田でかもの弁当を食べた記憶が有りますが、この時熱が出ていて、ホテルでのベッドで朦朧としていたので味をよく覚えてません。また、たべたことはないですが 、和田山に鴨、ダチョウの弁当が、福知山には猪の弁当が有るようです。

[魚介類]
山陰本線には元祖と言われる鳥取の「かに寿司」を始め、かに寿司だらけです。浜坂では以前(近くの湯村温泉が夢千代ブームになる前)幕の内もなくて「かに寿し」だけを売っていました。ここのは昔「松葉かに寿し」を名乗っていたんですが、何年か前から松葉をはずして、ただの「かに寿し」になってしまいました。松葉も高くなって駅弁の値段では使えないと言うことのようですが、豊岡で冬季限定でちょっと高い松葉のかに寿司を食べたことが有ります。

山陽筋では変わって穴子が大人気です。姫路にも「名代あなご寿司」「あなごめし」がありしっかりした味付けのあなごが美味しいです。あなごめしでは宮島口のが超有名ですが、その他のもなかなかだと思います。
関西人は赤身のマグロより白身の魚が好きな人が多いように思います。で、鯛。明石の「鯛寿司」も鯛がたっぷりと言う訳にはいきませんが昆布とのハーモニーもなかなか美味しかったです。他にも瀬戸内を挟んで山陽、四国には鯛を使った駅弁は多く、福山の「鞆の鯛寿司」なんかは有名ですが、実は明石以外はまだ食べたことがありません。
仙台の「鮭はらこめし」味付けした鮭の身といくらがご飯の上に乗っていていい味を出してます。この駅弁以外のいくらって美味しいと思ったことありません。
宍道湖名物大和しじみを使った「大和しじみのもぐり寿司」も外せません。しじみ以外にも宍道湖名物が入ってます。この時は上品に食べていてぐちゃぐちゃにしなかったのが悔やまれます。

他に、定番富山の「ますのすし」や、苫小牧の「サーモン寿司」、広島「しゃもじかきめし」

[かわり容器]
横川の「峠の釜飯」を初めとする釜飯の容器。広島「しゃもじかきめし」のしゃもじ型容器。など容器に凝った駅弁も多く出ている。その中で、姫路出身者としては、姫路「おかめ弁当」を挙げておきたいのだが。おかめうどんのように具がたくさん乗っているところから、名前がつけられたというこの弁当、姫路とおればおかめが招く、のキャッチフレーズが書かれていたふたを点線で切り離すとおかめの面が出来るのだった。ちゃんとゴムを通す穴も付いているなど芸も細かかったのが、この面を着けている人は見たことが無い。そういうおかめ弁当だったが、ある時駅弁にプラスチックなど燃えないゴミを使わないキャンペーンが行われ、中にプラスチックを使っていたこの弁当も容器を変更することになった。それは歓迎すべきことだがどういう訳か、おかめの面もこの時に無くなってしまったのである。残念としか言いようが無い。もし姫路駅でおかめ弁当を買う時気が向けば、「またおかめのお面つけてーな。」と行ってみてください。

東北のほうでいくつか、こけしの首から上をかたどった陶器の弁当が有る。可愛い顔が書かれているのだが、食べる時には頭を割って食べることになる。ちょっと複雑な気分になったが、そういう人は結構いるように思う。そこがみそなんだろうか。

捨てるのも勿体ないけど持って帰ってどうするんや、という容器も多々有りますが、高崎の「だるま弁当」の容器、うちでは長く小銭入れとして活躍してくれました。けどやっぱり旅先では勿体ないと思いつつほかしてしまうことが多い。うーんやっぱりもったいないぞ。

[ほかいろいろ]
関東は川崎で会社の寮に入っていたころ、近所の中華屋の焼飯がまずい、近所だけでなく行く店行く店まずい。悲しい気分になっていた時食べたのが横浜崎陽軒の「やきめし」。らっきょうが入っていたのは気に入らなかったが、駅弁らしく冷めても旨いこの「やきめし」には勇気付けられました(ちょいうそ)。もちろん崎陽軒名物のシウマイも美味しかったです。

椎茸は香りはいいけど、切り方によってはナメクジみたいでいや。そんな僕が美味しく食べられたのが津山の「椎茸めし」。

[食堂車]
在来線の列車で食堂車を利用したのは二回だけ。伯備線のやくもが初めての列車食堂の利用だった。食堂車から見た高梁川が綺麗だった。ちょっとはりこんで注文したのはポークカツレツランチ。味はともかくカツに皿入りのご飯、それに小さなスープだけと量が少なく、隣のテーブルの人の大山おこわ定食だったかの方にすればよかったかなと思ったりした。また使い慣れないナイフとフォークが出てきたりして戸惑ったりもした。けと気分は悪くなかった。

二度目は北海道の旭川から遠軽まで乗ったオホーツク。青函連絡船もこの食堂車ももうすぐ無くなると言うので、普段酒を飲まない僕がただ一度、一人だけの時にアルコールを注文したのがこの時だった。新幹線の食堂車も最近では列車の数、メニューの数ともに減ってきて寂しいが、初めて二階の食堂に行った時はとても嬉しくて、定食の他に酢豚やソーセージを頼んだのを覚えている。東北新幹線が上野開業したての頃、ビュッフェでカレーを食べた時、残り少なくなっていたカレー鍋の底にたまっていた肉がどばっと入って来たことがあった。味も結構いけて割と東北新幹線に乗る機会の多かった当時、乗ればビュッフェでカレーを食べていた。山陽新幹線のウエストひかりに乗った時もやっぱりビュッフェでカレーを食べてしまう。

日本では少なくなった食堂車だが、韓国では最優等列車のセマウル号などにはだいたい食堂車が付いている様で何度か訪問した際、セマウル号に乗ると利用した。釜山で弁当を買って食べているのにやっぱりいこ、と食堂車に行ったこともあった。ソウルのプラザホテルがやっていて、洋風メニューが中心だが味はまあまあ、値段も少し高めな気はするがこんなもんかなとも思う。係員も日本人の扱いにはなれているのか、言葉が話せなくても落ちついて快適に過ごせた。セマウル号の座席は日本の新幹線普通車なんかと比べても格段に快適なのだが、食堂車の方がゆったり出来る気もした。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

インド島根 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。