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台湾鉄路千公里 宮脇俊三著(12) [台湾鉄路千公里 宮脇俊三著]

台北~花蓮 その2

台北から花蓮のうち、瑞芳から花蓮の区間は宮脇氏とは逆に花蓮から台北に向けて乗ったのが最初だった。1999年、基隆に1泊した後反時計回りに台湾鉄路を行き、花蓮に着いた。宮脇氏の旅の1980年から19年、僕が初めて台湾を訪れた1991年からも8年が経っていた。すでに花蓮旧駅に列車は走っておらず、花蓮港までの列車に乗るために苦労することもなく、宮脇氏が時刻表に乗っているのに行けなかった花蓮より一つ南の吉安までの区間も、列車に乗りさえすれば普通に通り過ぎることが出来た。

僕は花蓮(新)駅の近くのホテルに荷物を置くと、まず駅に戻り翌々日台北までの列車の切符を買った。この日は帰国する日である。ぎりぎりの時間に台北について、飛行機に遅れるわけにもいかない。駅の時刻表で、台北で2時間ほど余裕を持てる列車を探し窓口に行く。出札窓口のそばには列車の指定席発売状況が載っている。平日なので余裕かなと思っていたが、翌日分の自強号はほとんど、翌々日分も花蓮始発の列車を除き売り切れている。幸いにも僕が乗ろうとした列車はまだ余裕があった花蓮始発の列車だった。

花蓮付近最大の観光名所と言えば太魯閣だが、花蓮にい到着した当日は、もう夕方だったため、次の日にすることにして、取りあえず夕食でもと思った。花蓮駅付近はそれなりに建物も建っていて、一応繁華街の様子もあるにはあるが、やっぱり町はずれ。ガイドブックを見ても紹介されているのは2Kmほど離れた花連旧駅もある花蓮市街地にある店ばかり。まだ日もあったので歩いてみることにした。花蓮駅前の繁華街はすぐに途切れ、寂しい道の周りにぽつんぽつんと建物が建つだけの風景になった。だんだんと暗くなってきて不安に思い出した頃、明かりが見えた。中正路付近がおそらく花蓮の中心、つまり東部最大の繁華街と言うことになるのだろう。駅前とは違って、日が落ちてからも人通りが多く賑やかだ。大きな本屋もあり夕食後暫くそこで過ごした。

花蓮から台北の間の車窓で印象に残っているのが福隆あたりの海岸だ。宮脇氏は「どす黒い炭坑線や谷間を走ってきた目には、海の眺めがひときわ明るく映るが、淋しい海岸だ。」と記している。僕が初めてここを通ったとき、天気はよくなかった。そのため、海が明るく映ることはなかった。ただ淋しい海岸が広がっていて、その先の「どす黒い炭坑線や谷間」に続くにふさわしいような雰囲気に思った。けど、それ嫌いなわけじゃない。雨の日の陰鬱な感じもいい。今度、東部を訪れたときには、思い切り明るい面を見せてもらいたい気もするが。福隆と言えば2002年羅東始発の電車自強号に礁渓に乗ったときのこと、福隆駅到着前に多くの乗客が席を立った。ほとんどの客が台北まで行くと思っていたので、なぜ?と思ったがそれは福隆の駅弁を買うためだった。窓の外を覗いてみるとホームに立売の駅弁屋さんがいて、人が集まっている。台湾の弁当で有名なのは池上弁当くらいしか知らなかったので、この人気ぶりはまったく予想外だった。残念ながらこの時すでに車内で弁当を買ってしまっていたので、福隆駅弁は買わなかったが次の機会があれば是非買ってみたい。

蘇澳に行ったときのことはこちら。

花蓮のパッチンコ
pattinko.jpg
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ロタ

はじめまして!
今回の台湾では、はじめて
福隆便當食べてきました~。
TBさせていただきました♪
by ロタ (2005-11-26 21:08) 

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