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台湾一周二人三脚(椰子が笑う 汽車は行く 文藝春秋社)(2) [台湾鉄路千公里 宮脇俊三著]

1982年12月14日-1

宮脇氏は台北駅前のホテルで目覚めると、台北駅を見下ろして列車を眺めている。僕が初めて台湾に行った時、この風景はもう見られなくなっていた。新しい台北駅も悪くない。けど、列車が地下に潜ってしまって見えない、というのはあまりうれしくない。

宮脇氏らは時計回りに台湾を一周するため、まず東部へ、莒光号に乗る。台北から東部へ向かうこの路線は道路の整備が遅れていることから、高速道路が二本走る西部と比べて乗車率がよい。けれど台北から宜蘭の区間は、台北を出るとまず北東へ基隆を目指す、八堵で南西に、福隆を過ぎると南東へ、三角形に二辺というより、四角形の三辺を走っているような感じである。東部への高速道路もこれから整備されて行くと、道路に対して鉄道は大きく遅れをとることに成るかもしれない。そのため、台北から宜蘭の間をショートカットする路線の計画が進んでいるらしい。この路線が開通すれば北部台湾の交通網はまた大きく変わっていくのだろう。

「北海道のオホーツク海岸に似ている。」宮脇氏が車窓から南国である台湾の海岸をみた感想である。オホーツクとは思わなかったが、この車窓風景からは、僕も同じように「寒々とした」印象を受けた。人を寄せ付けなかった自然を感じさせる光景が台北からほんの1時間ほどの所に有る。台湾という島の多様性をあらためて感じた。
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