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出火 [旅行・地域]

台湾南部、墾丁国立公園唯一の街らしい街、恒春から海岸の奇岩で知られる佳樂水方面への道を約3kmほどいったところに、出火という場所があります。その名の通り火が出ているところで、地下のガスが地上に吹き出ているらしいです。JTBのワールドガイド台湾'03版には「わざわざ足を運ぶほどではない」と書かれています。僕が出火にいったのも墾丁から高雄に戻るとき、もう少し時間があるからどこか行こうと、観光地図を見ていてたまたま見つけたからで、以前佳樂水行ったとき、ここの前を通っているんですが、まったく気にとめていませんでした。

実際行ってみても、よく気をつけていないと通り過ぎそうな感じで、恒春から行くと左手に小さな駐車場と看板が見えました。一見した感じでは、地域の草野球場といった雰囲気で、そのグラウンドの真ん中に囲いがしてあり、その中で火がちょろちょろ燃えていました。僕が行ったときは2月、それも夕方だったためか、おみやげ屋さんらしきものもまったく出ておらず、数人の学生が写真を撮り合っている以外、観光地らしい雰囲気はまったくありませんでした。

たしかに「わざわざ足を運ぶほどではない」かなとは思うものの、その寂しさが何か趣を醸し出している気がしないでもないです。牛が20頭くらい放牧されているのも奇妙にマッチしている気がします。夏になればそれなりに賑わって観光地らしい雰囲気になるのかなと思いますが、シーズンオフの地味な観光地もなかなか好いものだと思いました。

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白沙湾 [旅行・地域]

台湾の墾丁国立公園内の海水浴場として、JTBのワールドガイド台湾には「南湾」の解説文と地図上に「墾丁海水浴場」が紹介されています。南湾は墾丁の海岸でも一番人気の有る場所で、海水浴やダイビングを初めとしたマリンスポーツの基地にもなっているようです。墾丁を代表するかの様な名をもつ墾丁海水浴場は大湾ともよばれ昔からの海水浴場ですが、今では、南湾や青蛙石を挟んで隣の小湾の方が人気があるようです。凱撒大飯店(シーザパーク)や福華大飯店(ハワードプラザ)などの5星級ホテルも小湾に面して建っています。そのため今ではこの大湾と小湾にまたがる墾丁の中心部のことを総称して小湾という人もいるようです。

僕は以前、12月と2月に墾丁福華大飯店に泊まったことが有ります。シーズンオフで安く泊まれたものの、南国とはいっても、ちょっと肌寒く海水浴をしようという気分にはなれませんでしたが、風景はよかったです。一度、夜になって、星が綺麗だからと言うのでホテルの地下からトンネルを通って小湾の海岸を少し散歩したことがあります。残念ながら曇ってしまい星は見られませんでしたが、浪の音だけ聞こえる真っ暗な海というのもなかなかよかったです。
2月の時には、1泊した次の日、猫鼻頭に行きました。この日は天気もよく青い海がとても綺麗でした。その後、この辺に白沙湾というところがあるから行こうと言うことになりました。手持ちのガイドブックに白沙は有るけど、海水浴場らしい記述もなく、友人も以前行ったことは有るけど久々だし、と少し迷いつつついた白沙湾は、一言で言えば日本の小さな海水浴場にそっくり。海の家らしきものが2軒ほどあり、更衣室やシャワールームも日本の海水浴場を思わせます。幸いこの日は少し暖かく少し水に入ってみようかなと、靴と靴下を脱ぎ、ズボンをたくし上げました。学生らしいグループが全身濡れながら遊んでしましたが、そこまでする気にはなれず、足だけ海水浴をしながら海岸を散歩していました。暑いと思えるほどではありませんでしたが、海の冷たさが心地よく感じました。この白沙湾、シーズンオフのためか人影は少なくひっそりと存在するという感じで、ちょっとした穴場を発見した様な気がしていましたが、夏になればきっと大勢の人で賑わうんでしょう。夏の海を見てみたい気もしますが、人が多すぎて疲れるだけのような気がして、シーズンオフにのんびりしてる方がいいのかなとも思います。

墾丁國家公園

白沙湾
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萬華駅 [旅行・地域]

初めての台湾旅行はJALPACKの第2ブランドAVA大阪伊丹空港午後発3日間だった。初日の午後の飛行機で台湾桃園空港へ。大阪からの客は一人だけと言うことで、1台の乗用車にガイドさんに運転手さんと僕、夜市の行き方や注意事項など聞きながら、ツアー指定の宿、麒麟ホテルには夜7時過ぎに着いた。少し休憩した後、時刻表と翌日の指定券を買うため台湾鉄路局の萬華駅に向かう。麒麟ホテルの目の前の康定路をまっすぐ南へ、途中地下道を通る。地下道の両側には店が何軒か有るようだったが、すでに閉まっていた。初めて来た国で夜、人気のない地下道を通るのは気味が悪い気もするが、ガイドさんによると「歩道橋か地下道が有れば道路を横断せずにそちらを使え。その方が安全だ。」とのことなのでそれに従っておく。向側からコンコンという音がして誰かが近づいてくる。思わず身構えるが現れたのは可愛い感じの女性で、油断禁物とは言えどちらかと言えば危険を感じるのは向こうの方だろう。この時間のこんな場所を女性一人で歩ける、それを目撃したことで、初めてきた国の夜、歩いていることに少し安心することが出来た。

10分弱歩いて萬華駅に到着した。周りは思ったほど賑やかではない、と言うより明かりもあまりなく寂しい感じがする。天井が高くて薄暗い待合室に入ると右手に売店が有ったのでのぞいてみる。「時刻表発売中」との張り紙があったので、まずは買い物その1は問題なさそうである。が、中国語で「しーこーぴゃお」と言ってみるが売店のおっちゃんは分かってくれない。張り紙を指さしつつ何度か繰り返している内に何とか買うことが出来た。売店前の椅子に座って翌日の計画を立てる。メモ帳に希望の列車を書いて窓口に差し出す。そうしている内にも改札の向こうを何本もの列車が通り過ぎていく。普通列車は多くの帰宅する人を乗せて、特急自強号の車内はちょっと豪華そう。希望の列車の指定券はすぐ出てきた。暫く列車の行き来を見ていた後、街灯もまばらな駅前通を抜け、嘘みたいに賑やかな龍山寺に着いた。

翌朝、早めの朝食を済ませ、8時前の列車に乗るため萬華駅に向かう。昨晩あっさり希望の指定券が手に入ったので、ホームも列車も空いていると思っていたが、時間帯からして通勤ラッシュまっただ中。列車に乗り込むのも一苦労した。

今、萬華駅は地下駅になっていて、待合室から列車が行き来するのを見ることは出来ない。MRTの龍山寺駅がすぐそばに出来たため、台北市内の移動ならこちらを使うことが多いだろう。でも、初めて来た台湾で、まだ見たことのない土地を結ぶ列車が行き交うのを見ていたあの時の萬華駅、薄暗くて寂しい待合室を忘れることはないだろうと思っている。

高速道路 [旅行・地域]

あけましておめでとうございます。
今日1月22日は農暦(旧暦)の1月1日、今日から申年が始まります。台湾では、21世紀のカウントダウンなどから新暦の正月もそれなりに盛り上がるようにはなっているようですが、やっぱり農暦の新年の方が重要視されています。というわけで、僕自身、農暦新年をそれほど重視しているわけでもないですが、去年の12月にCOCOLOGを初めてみてから1ヶ月と少し、ここらで気持ちも新たに、無理をしないでやっていきたいと思います。ここ暫く続いていたCD紹介は、今日はお休み、これからはちょっと時間をあけてぼちぼちやっていきたいと思います。

で、今日のはなしですが。
台湾も(農暦の)年末になると日本と同じように帰省ラッシュが始まります。この時期、道路、鉄道、航空などかなり混雑するため、いろいろ対策も取られるようになっています。高速道路では、年末36時間にわたる料金所の開放や、一部区間での通行車両規制などに加えて、第二高速道路が整備されたこともあって、台北-高雄間が約5時間と渋滞の影響も軽微で済んだようです。高速道路がスムーズに流れることで、その他の交通機関からバスを含む自動車を使う人が増えたようで、鉄道も混雑しているとは言え以前ほどではなく、また、近距離航空路では大幅な乗客減となっているようです。

台湾の高速道路を初めて通ったのは、当然ですが初めて台湾に来たときでした。もう日も暮れていたし、ツアーの出迎えの乗用車に乗ったのであまり外は見えなかったんですが、台北市内が近づいてからの渋滞が印象に残っています。渋滞でほとんど動かない中、割り込みは当たり前、限界まで車間距離は詰めるし、ちょっと圧倒される感じでした。でも、好き勝手やっている中にも秩序はあるようで、日本のように何となくルールを守るというか、回りに合わせる人は多いけど、なぜそうしないといけないかを考えていないため、回りが見えなくなると何をするか分からない状況より、とりあえず普段から自己主張しているらしい、台湾の方が有る意味ストレスがたまらないのかなと言う気もしました。実際暫く住んだりしたら、そうも言ってられないんでしょうけど、観光客としての第一印象は、悪くなかったです。

日本では最近高速バスの飲酒運転やらトラブルが相次いでいます。台湾でも高速道路の料金所にバスがめり込むという事故が最近有ったようです。台湾でバスに乗っていて、自分の身が危うくなるような目に会ったことはないですが、小さなトラブルは何度か有りました。トラブルの一番と言えば渋滞です。朝10時過ぎ台北(桃園)発の飛行機に乗るため台中を5時過ぎのバス(料金所でめり込んでいたのと同じ会社)に乗りました。多少の渋滞があっても3時間あれば着くだろうし、それでも2時間前には空港に着ける。ちょっと早すぎるかなと思っていたんですが、ホテルの人の薦めもあり、早めのバスに乗ったところ、新竹付近で大渋滞に引っかかり、結局約4時間。空港に着いたときには9時になろうとしてました。6時位のバスで大丈夫かなと思っていたのを、よく5時のバスに乗るように言ってくれたもんだと、ホテルのフロントのおばちゃんには感謝です。この時とは逆に桃園空港から台中へ向かう時、これまた同じ会社のバスでしたが、気持ちよくうとうとしていると急に路肩により「降りろ」と言われました。全員降りているようなので、わけの分からないままついて行くと、運ちゃんがタイヤをさしてなにやら言っていました。近くの人に聞いてみると、タイヤがパンクしたので、後続のバスに乗ってくれとのこと。20分ほど何もない高速道路の路肩で待たされ、来たバスが満席。飛行機に乗って疲れてるのに勘弁してくれと思いましたが、他の乗客はしょうがないなという感じでのんびりしていたので、まあ好いかという気になってしまいました。

台湾以外、海外では韓国と中国の高速バスに乗ったことがあります。韓国では市内の渋滞をさけるためか、バスターミナルが郊外にあるケースが多く少し不便に感じた以外特にトラブルはありませんでした。中国では女性服務員とミネラルウォーター付きのちょっと高いバスに乗ったんですが、「ミネラルウォーターが足りないので、年寄り子供を優先してね」と言われて、服務員さんも可愛かったので、「了解」していました。暫くは走っていると、走行中こちらも急に路肩に停まってしまいました。台湾でのパンクを経験した後だったので、またか、と思いましたが、降りたのは服務員さんだけ、どうしたのか見ていると、片側2車線だったかの高速道路を横切って反対車線の路肩へ、何をしとんじゃ?と思い暫く見ていると同じ会社のバスが停まりました。「やっぱり何かトラブルで救援を頼んだのかな、勘弁してくれ今回は目的地までもうすぐだった台湾のケースと違ってまだ先は長いのに」とうんざりしていると、服務員さんが箱を抱えて戻ってきました。修理用の部品でも入っていてこれから修理かなと思っていると、バスはすぐ発車してしまいました。「あれ?」と思っていると服務員さんが箱の中からミネラルウォーターを取り出して配っています。料金に含まれているとは言えミネラルウォーター1本で、高速横断して、そこまでやるかと。時間は少しロスし服務員さんましたし、はじめから用意しておけよかったんだから、バス会社に対する印象はいまいちですが、けなげにミネラルウォーターの箱を抱えて高速道路を横断した、可愛い服務員さんの評価が高くなったのは言うまでもありません(でも危ないことは止めましょう)。

台湾の話に戻りますが、台湾の高速道路の料金所は日本と同じように本線上に関門のようにもうけられているところが多く、渋滞の元にもなっています。それでも、いろいろ工夫はされているようです。例えば日本では見かけない例として、車線の多い箇所では遅い大型車は外側車線を走るように決められていて、料金所も小型車現金、小型車回数券、大型車のブースを厳密に区別し、外側に大型の料金所を設けています。これに対する違反もあまり無いようです。

高速道路ばかり、特に背の低い乗用車で走ってきても余りおもしろみはないんですが、それでも利用する機会の多い施設。より安全に快適にそして環境に優しい施設になるように願って、年頭の挨拶に代えさせていただきます。では本年もよろしくお願いいたします。

もらい損ねたおつり [旅行・地域]

今から15年ほど前のこと、新婚旅行先として人気が出て来ていたオーストラリアに旅行に行った。もっともツアーの一人参加だったが。ホテルにチェックインすると、直ぐ近くにある鉄道のサーキュラーキー駅に行った。フェリー乗り場やバスターミナルが集まっていて交通の要所になっている。翌日列車でブルーマウンテン方面へ行く予定だったので、その方面への始発駅になるシドニー中央駅まで行ってみようと思い、切符を買った。20ドル札を出し切符とおつりを受け取りそのまま改札を通りホームへ出た。電車に乗っているときに、どうもおつりが少ないように思い、よく見てみると全然足りない。お札が無いといけない額だったのに、小銭だけを受け取ってしまっていた。そういえば、外国ではおつりを出す場合にまず小銭を出して次にお札を出すケースが有るのを聴いたような気がする。そうだったのか、もう少し待っていればお札のお釣りが。わずか数キロ電車に乗るのに20ドル、とても後悔した。

それから3年後初めて台湾に行ったとき、瑞芳の駅で同じことをやった。平渓線の終点、菁桐までの切符を買い1000圓札を出した。切符と小銭のおつりを受け取りそのまま駅前広場に出た。次の列車まで時間があるので暫く駅前をぶらぶらするつもりでどこに行こうか考えていた。すると、だれかがぽんぽんと僕の肩をたたいた。振り向くとカップルの男の方が何か言っている。写真でも撮って欲しいのかなと思ったが、こっちに来い、と言うような動作をし、先ほど切符を買った出札窓口まで連れて行かれた。何かな?と少し不安になっていると、その青年と窓口のおじさんと、にこにこしながら、おじさんが僕にお札を差し出し、青年が英語で忘れているよ、と説明してくれた。初めての台湾で、初めての場所で、不安が一杯だったのがこのことで一気に肩の力が抜けた。つたない英語と中国語でお礼を言うと、またにこにこと笑顔を返してくれた。
そういえば前にもこんなことがあったな、けどあのときは結局帰ってこなかったな、と思い出した。ただ、900圓を失うことを免れたため気が大きくなっていたのか、平渓線を往復した後乗ったタクシーの運ちゃんとの交渉では、相手の思い通りの値段を払ってしまったかもしれない。

もちろんオーストラリアの人が嫌な奴、と言うわけではない。あの時は出札窓口に、僕以外の人はおらず、窓口も小さなガラス窓だった。それに切符と小銭のおつりを受け取るとさっさと改札を通ってしまったのでどうしようも無かったのだろう。その後中央駅で列車の時刻を聞いたときには親切に教えてもらえた。

もうこんな失敗はしないぞと思った、数年後、台湾を訪れたときまた同じことをやってしまった。幸いこの時も親切な人たちのおかげでお釣りは全部受け取ることが出来た。さすがにその後は反省して、十分確かめてからお釣りを受け取るとうにしている。日本でもそう心がけている。自動販売機のお釣りは一度確かめた後、念のため釣り銭口をもう一度探ることも少なくない。

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